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各地で増加する太陽光発電の出力制御とは?必要な理由や対応も解説

各地で増加する太陽光発電の出力制御とは?必要な理由や対応も解説

エネトク編集部

エネトクは全国15,000件以上の多種多様な法人様に省エネ・コスト削減の提供実績があります。事業用太陽光発電においてはシミュレーション・提案・補助金申請・設置工事までワンストップで実施。専門コンサルタントが屋根補修や電気工事など、様々なお悩みに対応し、省エネのフルサポートをおこなっています。

太陽光発電を取り入れる事業者が増える中、比例するように増加しているのが「出力制御」です。

出力制御とは、需要と供給のバランスを保つため、発電量をコントロールすることです。

太陽光発電を行う事業者にとって、出力制御は非常に大きな課題となります。

本記事では、出力制御の概要とともに、なぜ出力制御が行われているのかをまとめました。

年々増加している理由とともに、各電力会社の出力制御の状況も解説しています。現在、太陽光を取り入れている、もしくは今後導入を検討している方は参考にしてください。

出力制御とは

出力制御とは

出力制御とは、電力の需要と供給を一致させるために、電力の供給を一時的に制御することです。

つまり、出力制御が行われている間は、発電量を抑えなければなりません。

出力制御には「需給バランス制約による出力制御」と「送電容量制約による出力制御」の2種類があります。

それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。

需給バランス制約による出力制御

需要バランス制約による出力制御とは、電気が発電され過ぎて余った際に行われるものです。

需要以上に電気が発電されると余り、需要と供給のバランスが崩れます。

常に変動している需要に合わせ、行われるのが需要バランス制約による出力制御です。

電気の需要は、軸や時間帯などによって大きく変動するでしょう。その変動とのバランスを取るために、常に需要と供給をチェックしながら出力制御を行う必要があります。

送電容量制約による出力制御

送電容量制約による出力制御とは、送電線・変圧器に流せる電気の量が、上限を超える恐れがある場合に行われるものです。

上限を超えたままで電気を流し続けると、大規模停電など多くのトラブルが発生する可能性があります。

このようなトラブルを避け、安全に電気を供給するためにも、送電線・変圧器に流せる電気量には上限が設けられています。

出力制御のスケジュール

出力制御には、固定と更新の2つのスケジュールがあります。

ここでは、出力制御のスケジュールについて詳しく見ていきましょう。

固定(オフライン制御)

固定スケジュールは、電力会社があらかじめ決定した日程に基づき、行われる出力制御です。

各電力会社が発表するスケジュール通りに行われるため、発電事業者は発表された内容をもとに対応を行います。

発表されたスケジュールを発電所のパワコンに直接登録し、出力制御に備えましょう。固定スケジュールは基本的にインターネットを使わず行われるため、オフライン制御とも呼ばれています。

更新(オンライン制御)

更新スケジュールは日程が変更された際、電力会社が発表する最新のスケジュールに基づき、行われる出力制御です。

出力制御は基本的に固定スケジュールで行われますが、天候などによって状況が変わるケースも多々あります。

そのような場合に、もともとのスケジュールを変更し、更新スケジュールとして行うのが更新スケジューです。更新スケジュールはインターネットを使用することから、オンライン制御とも呼ばれています。

出力制御が必要な理由

出力制御が必要な理由

出力制御は、需要と供給のバランスを調整するために必要なものです。

以下で、詳しい内容とともに、バランスが崩れた場合に起こることを解説します。

需要と供給のバランス調整

出力制御が必要な理由として、需要と供給のバランス調整が挙げられます。発電される電気の量と、使用する電気の量が見合わない場合、バランスが崩れてトラブルを起こす可能性があるでしょう。

電気は作りすぎても蓄えられないため、需要が減ると必然的に供給量を減らす必要があります。その際、行われるのが出力制御です。

バランスが崩れるとどうなる?

出力制御を行わず、需要と供給のバランスが崩れた場合は、以下のようなことが起こる可能性があります。

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

電子機器が故障

需要と供給のバランスが崩れ、上限を超える電力が流され続けると、電子機器が故障する可能性があります。電圧や周波数に影響が出ると、送配電設備の電子機器の故障が起こるほか、故障を防ぐための自動停止機能が作動することもあるでしょう。

大規模停電が発生

電子機器の故障や自動停止機能の作動が起こると、一時的に大規模停電が発生するリスクがあります。そのため、大きなトラブルへと発展する前に、出力制御を行うのが基本です。出力制御によって供給量を調整することで、トラブルを未然に防げます。

出力制御量が増加したのはなぜ?

近年では、出力制御量が増加していると言われています。

出力制御量が増加している主な理由は、以下の通りです。

それぞれの理由を、詳しく解説します。

太陽光発電の導入量が増加

太陽光発電を取り入れる事業者が増えたことで、近年では電気の供給量が増加傾向です。

駐車場や空きスペースを使い、太陽光パネルを設置する企業も少なくありません。

一方、需要は増えているわけではないため、必然的に出力制御が多く行われます。

出力制御のルール変更

出力制御が増加する理由の一つとして、出力制御のルール変更が挙げられます。2022年度に出力制御のルールが変更されたことで、10kW以上の発電所全てが出力制御の対象になりました。

旧ルール 新ルール 指定ルール
無保証での出力制御の上限 年間30日 年間360時間 無制限
出力制御機器の設置義務 なし あり あり

 

また、無保証での出力制御の上限が年間30日から、年間360時間に変更されています。出力制御に対応したパワコンの設置義務も追加され、さまざまな変更が加えられたことで出力制御量も増加したと考えられるでしょう。

他地域への送電量が減少

出力制御は、基本的に以下の順番で行われます。

  1. 火力発電(ガス・石炭・石油)の出力制御
  2. 他地域への送電
  3. バイオマス発電の出力制御
  4. 太陽光発電・風力発電の出力制御
  5. 水力発電・原子力発電・地熱発電の出力制御

数字が小さいほど優先順位が高く、先に制限されます。

太陽光発電においては、出力制御の中でも優先順位が下の方です。

しかし、2番目にある「他地域への送電」において、今後は解消できる電気量が減少する見込みです。

はじめは九州電力エリアのみで行われていた出力制御が、各電力会社で行われるようになったためです。他地域でも送電を受ける余裕がないので、優先順位の低い太陽光発電にも大きな影響を及ぼす可能性があります。

晴天日の増加

2023年は晴天日が多かったことから、太陽光発電による発電量が増加したと言われています。前年よりも太陽光発電によって作られた電気量が多い場合、需要が大きく増えない限りは出力制御量が増える可能性があるでしょう。

天候については、年によって大きな差があり、予測を立てることはなかなかできません。発電量が増えることも視野に入れ、太陽光発電について考える必要があります。

電気料金高騰による節電

電気料金高騰による節電が行われていることも、出力制御量が増加する理由の一つです。前述の通り、出力制御は需要と供給のバランスを調整するために行われます。つまり、需要が減れば供給も減らさなければならず、出力制御量が増加してしまうのです。

今後も電気料金は高騰することが考えられるほか、物価高騰なども相まって節電を取り入れる方は増える見込みです。そのため、出力制御量がより増えることが懸念されます。

出力制御の対応方法

電力会社から出力制御の要請が来た場合は、手続きなどをして対応しなければなりません。出力制御に対応する場合の基本の流れは、以下の通りです。

  1. 書類の提出
  2. 出力制御機能付pcsや出力制御ユニットの設置
  3. 電力会社から連絡を受ける
  4. 実施後の確認

出力制御の対応方法について、順を追って解説します。

1.書類の提出

初めて出力制御に対応する場合は、「出力制御機能付PCS仕様確認依頼書」を提出する必要があります。電力会社に必要な書類を提出すると、「契約情報」と「発電所ID」が届くため、必ず確認しましょう。

 

その後、インターネット回線の契約を行います。インターネット回線は、更新スケジュールに対応する際に必要です。電波が悪いと自動で固定に切り替わることがあるため、安定した回線を選びましょう。

2.出力制御機能付PCSや出力制御ユニットの設置

次に、出力制御を行うために必要な機器を設置します。基本的には、出力制御に対応したPCS(パワコン)、出力制御ユニットなどが必要です。出力制御機能付PCSは、インターネットを介して出力制御のスケジュールを取得する際に使用します。

 

専用の機器が設置されていない場合、出力制御には対応できません。必ず、最初の段階で設置しておきましょう。

3.電力会社から連絡を受ける

機器の設置が完了した後は、電力会社からの連絡を待ちます。固定スケジュールが発表されたら、登録を行ってください。また、スケジュールに変更がある際は電話やメールなどで連絡がくるため、連絡内容に従って更新スケジュールを登録しましょう。

 

スケジュールを設定しておけば、基本的には自動で出力制御が実施されます。正常に実施されているかどうか、確認してみてください。

4.実施後の確認

実施後は、自動的に発電が再開されます。出力制御が終了した後、無事に発電が再開されているかどうか確認しましょう。ここまでが、出力制御を行う一般的な流れです。特に、はじめての場合は手続きが必要になるため、必ず事前にチェックしてください。

各電力会社の出力制御の状況

出力制御については、各電力会社によって状況が異なります。

ここでは、各電力会社ごとの出力制御の状況を解説します。

電力会社名 2018年度 2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
北海道電力 × × × × 実施 実施
東北電力 × × × × 実施 実施
東京電力 × × × × × ×
北陸電力 × × × × × 実施
中部電力 × × × × × 実施
関西電力 × × × × × 実施
中国電力 × × × × 実施 実施
四国電力 × × × × 実施 実施
九州電力 実施 実施 実施 実施 実施 実施
沖縄電力 × × × × 実施 実施

九州電力から実施スタート

最初に出力制御を行っていたのは、九州電力です。

2018年度から出力制御を実施しており、現在も継続した制限を行っています。

2021年度までは九州電力のみで出力制御を行なっており、他の電力会社は実施していませんでした。

しかし、2022年度になると、中国電力や東北電力も出力制御を実施するようになり、徐々に全体の制限量が増えていきます。

2022年度には6社で制限実施

2022年度には、北海道電力・東北電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力の6社が制限を実施しました。

これまで、九州電力のみだった出力制御のエリアが拡大され、太陽光発電による電力にも影響を及ぼすようになります。

 

この頃でも、電力需要の大きい関西電力エリアや東京電力エリアでは、出力制御が行われる可能性は低いとされていました。実際に、2022年度までは東京電力、関西電力ともに出力制御は実施されていません。

2023年度はさらに拡大傾向

2023年度になると、中部電力や関西電力で出力制御が実施されました。

これまで、関西電力では出力制御が行われる可能性は低いとされていましたが、節電や太陽光発電を取り入れる事業者の増加によって、実施されたと考えられます。

現在では、出力制御が実施されていないのは東京電力のみです。しかし、2024年度については東京電力でも出力制御が行われる見通しとなっています。「154kV上越幹線」「66kV玉諸線」などが対象となると言われているため、今後の発表にも注目しましょう。

まとめ

今回は、太陽光発電における出力制御について解説しました。

出力制御は需要と供給のバランスを調整するために行われるもので、近年では出力制御量が増加しています。

増加の理由にはさまざまなものがありますが、節電などによって需要が減っていることが主です。

出力制御に対応するためには、手続きや機器の設置を行う必要があります。

今後、太陽光発電を取り入れたいと考えている方や、すでに導入している方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてみてください。

 

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