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再エネの主力電源化に向けて

エネトク編集部

エネトクは全国15,000件以上の法人様に省エネ・コスト削減の支援実績があります。あらゆる業種に対応できる専門性高いコンサルタントがエネルギーコストにまつわる様々なお悩みに合わせて、省エネのフルサポートをおこなっています。

つい先日、政府が「再生可能エネルギーを主力電源化」とする基本計画を閣議決定したことはご存知の方も多いと思います。
詳しい内容は割愛しますが、「エネルギー基本計画」を4年ぶりに改定し太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを「主力電源化」すると明記。

「再エネを「主力電源」として大量に普及させていきたい」そのために、実はまだまだたくさんの課題があります。
導入コストを低減させることや、自然環境に大きく左右される特徴にも向き合っていく必要があります。

それ以外にも「送電線への接続」も課題となっています。
再エネは、2012年7月の固定価格買い取り制度導入以降、太陽光発電を中心に普及が拡大しました。
政府は主力電源化に向けては、既存の送電網を有効活用するなど「取り組みを早期に進める」と強調しました。

送電線にすぐに繋いでもらえない。増強を待たないといけない。といった声も多く見受けられますが、実際にどのようなルールでつないでいるのかをまずはお答えします。

電気の種類に関わらず、先着順

日本では再エネ(太陽光・風力など)、火力、原子力など種類は問わず先着優先になります。
接続契約の申し込み順に公平に接続容量を確保していきます。
そのため、先に計画や建設されていた電源は、今この瞬間動いていなくても容量を確保しているという状況が発生しています。

新しい系統への接続希望があった場合は既に送電線の容量を確保している電源が稼働した場合でも、確実に電気を流せるかどうかが重要になってきます。

ただドイツなど再エネの普及が進んでいる国では「再エネを最優先」に繋いでもらえます。
なぜ日本ではドイツのように再エネ優先しないのでしょうか?

他国と陸続きの国だからこそ、実行可能な方法

例えば、ドイツのルールでは再エネの接続申し込みがあれば、他の電源を追い抜いて送電線に接続することができる「優先接続ルール」が定められています。
再エネのように自然環境によって発電量が大きく変動する電源を主電源とする場合にはそれに応じた調整力が必要になります。
ドイツの場合は周辺国と陸続きのため、他国から輸出入を行うことで電気の供給の調整をしています。
(2015年度の統計をみると、フランスからドイツに向けて、年間約120億kWhもの電気の流れがありました)

このように近隣諸国と協力することで再エネの不安定さを調整しています。

また、日本のような島国であるアイルランドやイギリスでは再エネの導入は進んでいるものの、日本と同様優先接続ルールはありません。
日本では再エネの普及において調整力は大きな課題となるでしょう。

もっとシステムが整っていけば日本での再エネの主電源化もよりスピード感をもって進んでいくと思われます。
今後の再エネの課題解決に期待していきたいですね!

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