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再エネの普及を進めていくうえでの問題点とは?
いま世界中で注目を浴びている再生可能エネルギーの代表格である太陽光発電システム。
手軽に始めることが出来る事から個人法人問わず導入している方が年々増えてきております。
そんな中「送電線に空き容量がなく、太陽光発電を始めたくても始められない。」
こういった送電網の空き容量の問題が増えてきております。
今回は「再生可能エネルギーの普及を進めていくうえでの問題点とは?」というテーマを基に書いていきたいと思います。
空き容量とは?
発電所が作った電気は送電線を通して各地へと送られていきます。
送電線には送電可能な量が決まっている為、空きがなくなった場合には送電することが出来なくなります。
発電量が増えていくにつれ、空き容量不足の問題が深刻化していっております。
では、空き容量とはどのように算出されているのでしょうか
電気は需要と供給のバランスが崩れてしまうと停電が引き起こされるため、バランスを保ち続けなければなりません。
自然災害などによって送電線が一本切れてしまった場合でも停電を引き起こさないように空きを作っておく必要があります。
通常2回線の送電線であれば、一本分である50%が利用できる最大の容量となり、残りの50%が「空き容量」となります。
再生可能エネルギーの発電設備は季節や気候、時間帯などの変化に大きく発電量に変化が出てきます。
そこで発電量がピークになった場合でも空き容量が50%を超えないかどうかを評価しております。
平均値で評価してしまうとピーク時の空き容量が足りず、万が一の際に停電になる恐れがあるため適正ではないという評価になります。
このような形で送電線の容量は算定されております。
実際に岩手県の電力系統の利用率は42.8%となっている送電線もあります。
上記理由を踏まえるとこういった地域では空き容量がほぼないといえるでしょう。
解決策は?
再生可能エネルギーの普及において空き容量がゼロという問題があるのはご理解いただけましたでしょうか?
ではこういった問題を解決するための施策として以下の事柄が挙げられます。
◇送電線の増強
今後再生可能エネルギーの普及を進めていくうえでその基盤となる送電線の増強や新設が必要になります。
かかってくる費用は電源の場所や規模によって大きく変わってきますが複数の事業者によって共同負担を行っている為ここへの負担は軽減されるとの事です。
◇コネクト&マネージ
送電線の隙間をうまく活用して今より多くの電気を流そうというもので、全ての電源がフル稼働した場合ではなく、実際の稼働に合わせて空き容量を算定します。
緊急時用にあけておいた容量の一部を使い、万が一の際には瞬時に遮断する装置を使うなどして活用します。
混雑時には制御することを前提とした新規の接続を可能にします。
コネクト&マネージは再生可能エネルギーの普及率の高いヨーロッパなどで取り入れられている仕組みで、今後日本も再生可能エネルギーの普及を進めて行くうえで検討を進めて行きたいところです。
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