作る・使う・管理するで、企業の省エネを最大化。

全国対応

0120-965-367
受付時間 平日9:00〜18:00

お問い合わせ
MENU

省エネNEWS

投稿日:

(後編)【要チェック】太陽光パネル設置について

エネトク編集部

エネトクは全国15,000件以上の多種多様な法人様に省エネ・コスト削減の提供実績があります。事業用太陽光発電においてはシミュレーション・提案・補助金申請・設置工事までワンストップで実施。専門コンサルタントが屋根補修や電気工事など、様々なお悩みに対応し、省エネのフルサポートをおこなっています。

お待たせいたしました!
先日(2022/9/26)アップした【(前編)【要チェック】太陽光パネル設置について】の待望の後編です!

今回は前回よりも具体的な数値を出しながらコストとメリットを比較していきます。
※こちらは続編記事のため、前編をご確認いただいていない方はまずは前編をご確認ください。

果たして太陽光パネルは導入したほうがいいのか!?という点を経済面以外の観点も踏まえながらご説明します!

では、早速ご説明していきます。

太陽光パネル導入後の費用対効果


発電シミュレーションの6.84kWのパネルを設置した場合を例として考えます。
太陽光パネルの法定耐用年数は17年ですが、通常はそれ以上使用できます。20~30年がメーカーの期待寿命とされていますが、それ以上稼働する可能性も十分あり得ます。
仮に25年運用したケースで考えて発生するコストを考えます。

・導入費用:28万円 × 6.84kW = 191.52万円
・運転維持費:3,690円 × 6.84kW × 25年 =63.09万円
・廃棄費用:20万

合計で274.61万円が25年間の総コストと算出されました。

次にメリット額の計算です。
余剰売電比率は69.4%なので、作り出した電気の69.4%を売電し、30.6%を自家消費したことになります。
環境省の調査によると、1世帯当たりの電気の消費量は平均4,258kWhとのことです。
エアコンを使う夏と冬が多くなりますが、計算の都合上、毎月354kWhを使うと想定します。
即ち、354kWhから自家消費分を差し引いた量が電力会社から購入した電力という計算になります。

まとめると以下の表が出来上がります。


①:各月の発電量
②:余剰発電比率69.4%を①にかけ合わせた数値(①×69.4%)
③:発電した電気のうち自家で使用した分(①-②)
④:毎月1世帯で使用する電力量の平均
⑤:夜間など、太陽光パネルが機能しない時間帯に、電力会社から購入した電気(④-③)

この表に金額の要素を付け足します。尚、電力料金単価は東京電力のものを使用します。


⑥:②に固定価格買取制度の17円をかけ合わせ金額(②×17)
⑦:使用量が④のとき、東京電力との通常の契約で支払う従量料金(東京電力単価で計算)
⑧:使用量が⑤のとき、東京電力との通常の契約で支払う従量料金(東京電力単価で計算)
⑨:⑦から⑧を引き、自家消費することで削減された従量料金を算出(⑦-⑧)
⑩:⑥と⑨を足し合わせた毎月の収益(⑥+⑨)

この表から、1年目は合計で176,109円の収益が生まれます。
同じ方法で、0.5%の経年劣化を踏まえ、FITが続く10年目まで計算します。
細かい内訳は割愛し、1年ごとの発電量と収益のみをピックアップするとこのようになります。


10年間で合計1,718,975円の収益が生まれることが分かります。
11年目以降はFITがなくなり、小売電気事業者に売電することになります。
⑥の売電価格の単価を9.5円/kWhで計算し、残り15年分を計算します。


合計で204,501kWhを発電し、収益は3,510,908円ということになります。
274.61万円の総コストに対して351.09万の収益ということで、76.48万のメリットという計算結果が出ました。

太陽光パネルのデメリット・メリット


太陽光パネルのデメリット・メリットをまとめると以下の通りです。

デメリット

・初期投資や維持管理費が高い
⇒1kWあたり平均28万は決して安くありません。年々減少傾向にあるとはいえ、材工合わせると自動車が買える金額になります。
ソーラーローンを組んだり、各自治体の補助金を活用したりしてある程度の対策をして負担を減らすことは可能です。

・屋根の加工が必要
⇒パネルを固定する架台の設置のため、瓦を外したり穴をあけたりする必要があります。
屋根を傷つけることに抵抗を覚える人もいるでしょうし、加工したところから雨漏りが発生することもあります。

・発電量が安定しない
⇒晴天が続けば発電量は増え、曇天や雨天が続けば発電量は減少します。
短期的には変動はありますが、長期的には平均化されます。

・反射光トラブルの発生
⇒パネルが太陽光を反射し、近隣に悪影響を及ぼすケースがあります。
ただしパネルを北側に設置したケースで発生することがほとんどなので、南側に設置すれば心配いりません。

他にもパワコンの置き場が必要である、パネルが重いため屋根に負担がかかるなどの問題点もあります。

メリット

・使用電力量の削減と売電収入
⇒真っ先に思い浮かぶであろうメリットです。今回の25年間で76万の利益というシミュレートをどう捉えるかは個人の感覚次第です。
しかし自家消費により電気使用量を削減できれば、従量料金のみならず、再エネ賦課金や燃料費調整額(プラスの場合)の削減にもつながります。
また、パネルを屋根に設置することで、夏は太陽光の熱をシャットアウトして室内を涼しく、冬は放射冷却を抑制して室内を温かくする効果があるという実験結果もあり、試算に含まれない更なる電気料金の抑制が期待されます。

・停電時にも使用できる
⇒太陽光パネルが機能していれば、災害などで停電していても電気を使用することができ、災害時の対策としても有効とされています。

・CO2削減効果
⇒CO2ペイバックタイム(CO2PT)という言葉があります。発電設備の製造に用いる資材の生産や運搬・製造・設置・運用・維持管理・使用後の処理(解体、運搬、リサイクル)と、設備のライフサイクルの中で発生するCO2が、その設備のシステムによって削減されたCO2で相殺される期間を表します。
国立研究開発法人産業技術総合研究所によると、下記のような計算式から算出されます。

CO2PT = 想定寿命 × 電力量当たりの排出量 ÷ 電力量あたり削減量
想定寿命:太陽光パネルを何年使えるか
電力量当たりの排出量:ライフサイクル内で発生するCO2を生産する電力量で割った値
電力量あたり削減量:化石燃料が生み出すCO2を電力量で割った値

各数値は下記のようになるといわれています。
CO2PT = 30年 × 17~48g-CO2/kWh ÷ 660g-CO2/kWh = 0.77~2.2年
つまり、約2年使えば元が取れるという計算結果が得られます。

まとめ

太陽光パネルは何かと批判の的になりがちです。
山を切り開き、木を切り倒してパネルを野立てで設置した結果、土砂崩れや土壌汚染を引き起こせば当然です。建物の屋根に設置したとしても、建物が火災になった際、消火に使った水を伝って消防士が感電する恐れがあるため、対策を取りながらの消火活動が必要となり、手間が増えてしまうという指摘もあります(「感電のリスクがあるため、消火活動自体が出来ない」は誤り)。

デメリットを上回るメリットがあるか否かは個人の感覚によるところが多いと思われるため、否定的な意見を持つことも間違いではありません。
結論ありきの肯定意見・否定意見に惑わされることなく、自分なりの結論を導くよう心がけましょう

もっと詳しく知りたい方はお気軽にお問い合わせください!

関連記事

一覧へ戻る
無料相談 無料相談