作る・使う・管理するで、企業の省エネを最大化。

全国対応

0120-965-367
受付時間 平日9:00〜18:00

お問い合わせ
MENU

省エネNEWS

投稿日:

業務用エアコンが冷えない原因は?確認すべきチェックポイントと対処法を解説

エネトク編集部

エネトクは全国18,000件以上の法人様に省エネ・コスト削減の支援実績があります。あらゆる業種に対応できる専門性高いコンサルタントがエネルギーコストにまつわる様々なお悩みに合わせて、省エネのフルサポートをおこなっています。

店舗・オフィス・工場・病院・介護施設などで業務用エアコンが冷えない状態になると、従業員の作業効率や来店客の満足度、利用者の快適性に大きく影響します。特に夏場は「冷房が効かない」「風は出ているのに涼しくならない」「一部の部屋だけ暑い」といった相談が増えます。

結論から言うと、業務用エアコンが冷えない原因は、必ずしも機器の故障とは限りません。リモコン設定、フィルター汚れ、室外機まわりの排熱不良、能力不足、冷媒ガス漏れ、経年劣化など、複数の要因が考えられます。

エネトクではお客様から多くの問い合わせを受けてきました。その経験上、冷えない原因は「すぐに直せるもの」と「専門業者による点検が必要なもの」に分けて考えることが重要です。リモコン設定やフィルター清掃で改善するケースもあれば、冷媒漏れや圧縮機不良のように放置すると重大な故障や法令対応の問題につながるケースもあります。

この記事では、業務用エアコンが冷えない原因を、現場でよくある順に解説し、自社で確認できるポイント、業者に相談すべき症状、修理・買い替えの判断基準までわかりやすく説明します。

業務用エアコンが冷えないときは、まず「故障以外」の原因を確認する

業務用エアコンが冷えないと感じたとき、すぐに故障と判断するのは早計です。実際には、設定ミスやフィルターの汚れ、室外機まわりの環境が原因で冷房能力が落ちているケースも多くあります。

東京ガスの解説でも、エアコンが冷えない原因として、設定の問題、フィルター汚れ、室外機周囲の障害物、能力不足、冷媒ガス漏れ、故障などが挙げられています。 業務用エアコンでも基本的な考え方は同じです。
出典:東京ガス|エアコンが効かない・冷えない原因と対処法

リモコンの設定が冷房に適していない

最初に確認したいのが、リモコン設定です。意外に多いのが、運転モードが「送風」「ドライ」「暖房」になっている、設定温度が高い、風量が弱い、省エネモードが強く働いているといったケースです。

業務用エアコンは、複数の室内機を一括管理している場合や、集中リモコンで制御している場合があります。そのため、現場のリモコンでは冷房にしているつもりでも、中央管理側で制限がかかっていることもあります。

まずは以下を確認してください。

弊社でご相談を受けたお客様から多かったのは「故障ではなく、集中リモコン側の設定が原因だった」というケースです。特にビルや大型店舗では、管理者が設定したスケジュールや温度制限が現場側で把握されていないことがあります。

業務用エアコンが冷えない主な原因

ここからは、業務用エアコンが冷えない代表的な原因は以下です。

順番の解説します。

原因1. フィルターにホコリや汚れが詰まっている

最も多い原因の一つが、室内機フィルターの汚れです。エアコンは室内の空気を吸い込み、熱交換器で冷やしてから再び室内へ送り出します。フィルターが詰まると空気を十分に吸い込めず、冷房効率が低下します。

「冷たい風は少し出ているが、部屋全体が冷えない」「風量が以前より弱い」「運転音が大きい」といった場合は、フィルター汚れを疑いましょう。

飲食店、美容室、工場、介護施設などは特に注意が必要です。飲食店では油煙、美容室では整髪料や細かい毛、工場では粉じん、介護施設では24時間稼働による汚れの蓄積が起こりやすくなります。

フィルター清掃は、管理者側で対応できる場合もあります。ただし、天井カセット形や天井埋込形など、高所作業が必要な機器では転落リスクがあります。無理に作業せず、脚立作業に不安がある場合は専門業者に依頼してください。

原因2. 室外機の周囲に障害物があり、排熱できていない

冷房運転では、室内の熱を室外機から外へ逃がしています。そのため、室外機の周囲に物が置かれていたり、吹出口がふさがれていたりすると、排熱がうまくいかず冷房能力が低下します。

業務用エアコン専門店の解説でも、室外機の周辺に障害物があると、排熱した空気を再び吸い込む「ショートサーキット」が起こり、冷房が効きにくくなると説明されています。

よくある例は以下です。

・室外機の前に荷物、段ボール、植木鉢、清掃用具が置かれている
・複数の室外機が狭い場所に密集している
・防音壁や目隠しパネルで排気がこもっている
・室外機の熱交換器にホコリや落ち葉が付着している
・直射日光や高温の排気が当たり続けている

メーカー勤務時代にも、機器自体は正常でも、室外機置き場の環境が悪く、冷房能力が十分に出ていないケースを何度も見ました。特に屋上やビルの裏手では、室外機まわりが物置のように使われていることがあります。

室外機の周囲は、空気が十分に流れる状態を保つことが重要です。ただし、室外機内部の清掃や分解は専門知識が必要です。水を直接かけたり、無理に部品を外したりすると、漏電や故障につながる恐れがあります。

原因3. 室内機・室外機の熱交換器が汚れている

フィルターを清掃しても改善しない場合、熱交換器そのものが汚れている可能性があります。熱交換器は、空気の熱を移動させる重要な部品です。ここに汚れが付着すると、冷媒と空気の熱交換がうまく行われず、冷房効率が落ちます。

熱交換器の汚れは、外から見ただけでは判断しにくいことがあります。特に、長年内部洗浄をしていない業務用エアコンでは、フィルターを清掃していても内部に汚れが蓄積している場合があります。

この場合、分解洗浄が必要になることがあります。市販のスプレーを使って自己流で洗浄すると、電装部品に薬剤や水分がかかり、故障の原因になることがあります。業務用エアコンの内部洗浄は、基本的に専門業者へ依頼するのが安全です。

原因4. 冷媒ガスが不足している、または漏れている

業務用エアコンが冷えない原因として注意したいのが、冷媒ガスの不足や漏れです。冷媒は、室内の熱を吸収し、室外へ運ぶ役割を持つ物質です。冷媒が不足すると、熱を十分に移動できず、冷房能力が低下します。

冷媒漏れが疑われる症状には、以下があります。

・設定温度を下げても冷たい風が出ない
・室内機や配管に霜が付く
・以前より冷房の立ち上がりが遅い
・室外機は動いているのに室内が冷えない
・エラーコードが表示される
・同じ系統の複数台で効きが悪い

ここで注意すべきなのは、冷媒は「減ったら補充すればよい」というものではない点です。冷媒が不足している場合、どこかから漏れている可能性があります。漏えい箇所を修理しないまま冷媒を補充しても、再び漏れてしまいます。

環境省の資料では、業務用冷凍空調機器の管理者に対して、簡易点検や冷媒漏えい時の修理などが求められていると説明されています。 また、業務用冷凍空調機器では四半期に1回以上の簡易点検が求められており、一定規模以上の機器では専門業者など十分な知見を有する者による定期点検も必要とされています。

つまり、業務用エアコンの冷媒漏れは、単なる故障対応だけでなく、法令対応にも関わる問題です。ガス漏れが疑われる場合は、自己判断で使い続けず、専門業者に点検を依頼しましょう。

原因5. エアコンの能力が部屋や用途に合っていない

「設置直後から冷えにくい」「人が増えた時間帯だけ冷えない」「改装後に効きが悪くなった」という場合は、エアコンの能力不足が原因かもしれません。

業務用エアコンは、床面積だけで選ぶものではありません。業種や使用環境によって必要な能力は変わります。

たとえば、同じ広さでも以下のような条件では、より大きな冷房能力が必要になります。

・飲食店で厨房機器や照明の発熱が多い
・美容室でドライヤーを多く使用する
・オフィスでパソコンやサーバーが増えた
・店舗で来客数が多い
・工場で機械の発熱がある
・天井が高い、窓が大きい、日射が強い
・換気量が多い

業務用エアコン専門店の解説でも、事務所を飲食店などに転用した場合や、従業員・パソコンなどの放熱負荷が増えた場合、エアコン能力が不足する可能性があると説明されています。

専門家コメントとして、能力不足は「機器の故障」と誤解されやすい症状です。しかし、実際にはエアコンが正常に動いていても、室内の熱負荷に対して能力が足りなければ冷えません。特に居抜き物件や用途変更後の店舗では、既存機器の能力が現在の使い方に合っているかを確認する必要があります。

原因6. 室内の空気がうまく循環していない

冷たい風は出ているのに、室内の一部だけ暑い場合は、空気の循環が悪い可能性があります。業務用エアコンは室内機の位置、吹出口の向き、間仕切り、棚、什器の配置によって冷気の届き方が変わります。

よくある例は以下です。

・室内機の前に背の高い棚がある
・パーティションで空気の流れが遮られている
・天井が高く、冷気が作業エリアに届きにくい
・室内機の配置が部屋の形に合っていない
・一部のエリアだけ日射や発熱が大きい

この場合、風向設定の見直し、サーキュレーターの活用、什器配置の変更で改善することがあります。ただし、根本的に室内機の配置や台数が合っていない場合は、増設や更新が必要になることもあります。

原因7. 圧縮機・基板・ファンモーターなどが故障している

リモコン設定、フィルター、室外機まわりを確認しても改善しない場合は、機器内部の故障が考えられます。特に、圧縮機、基板、ファンモーター、センサー、膨張弁などの不具合は、冷房能力に大きく影響します。

以下の症状がある場合は、専門業者へ相談してください。

・エラーコードが表示されている
・ブレーカーが落ちる
・室外機が動いていない
・異音がする
・焦げたような臭いがする
・水漏れがある
・電源が入らない
・風が出ない

東京ガスの解説でも、異音、ブレーカーが落ちる、ランプ点滅、異臭、水漏れ、電源が入らない、風が出ない、室外機が回っていないといった症状は故障の可能性が高いとされています。

特に焦げ臭い、ブレーカーが落ちる、異常な振動音がする場合は、無理に運転を続けないでください。電気系統の異常や部品破損の可能性があり、安全上のリスクがあります。

自社で確認できるチェックポイント

業者を呼ぶ前に、自社で確認できるチェックポイントを紹介します。

順番に解説します。

リモコン・設定の確認

まずは、運転モード、設定温度、風量、風向、タイマー設定、省エネモードを確認します。複数台を一括管理している場合は、集中リモコン側の設定も確認しましょう。

また、室内機が複数ある場合、「どの室内機が冷えないのか」を切り分けることも重要です。1台だけ冷えないのか、同じ系統全体が冷えないのかによって、原因の推測が変わります。

フィルターの汚れを確認する

フィルターが取り外せる場合は、ホコリや油汚れの有無を確認します。汚れがひどい場合は、取扱説明書に従って清掃してください。

ただし、天井埋込形などで作業が難しい場合は、無理に取り外さないでください。落下事故や部品破損のリスクがあります。

室外機の周辺を確認する

室外機の前後左右に障害物がないか、排気がこもっていないか、落ち葉やゴミが付着していないかを確認します。室外機の吹出口をふさいでいる物があれば移動しましょう。

ただし、室外機内部に手を入れたり、カバーを外したりするのは危険です。ファンの回転部や電装部品があるため、内部清掃は専門業者に任せるべきです。

エラーコードを記録する

リモコンにエラーコードが表示されている場合は、必ずメモしてください。メーカーや機種によってエラーコードの意味は異なりますが、業者に伝えることで原因特定が早くなります。

問い合わせ時には、以下の情報をまとめておくとスムーズです。

業者に相談すべき症状

以下に当てはまる場合は、早めに専門業者へ相談してください。

特に、病院・介護施設・食品工場・店舗など、空調停止が安全性や営業に直結する施設では、早めの点検が重要です。真夏の繁忙期は修理依頼が集中し、すぐに対応できないこともあります。症状が軽いうちに相談することで、突然の停止を防ぎやすくなります。

修理と買い替えの判断基準

業務用エアコンが冷えない場合、修理で対応するか、買い替えるかを判断する必要があります。

修理を検討しやすいケース

設置から年数が浅く、故障箇所が限定的な場合は、修理で対応できる可能性があります。たとえば、センサー不良、ドレン詰まり、リモコン不具合、軽度の部品交換などです。

また、建物の賃貸契約期間が短い、近いうちに移転予定がある、使用頻度が低いといった場合も、買い替えより修理を優先することがあります。

買い替えを検討すべきケース

一方で、以下の場合は買い替えを検討するタイミングです。

・設置から10年以上経過している
・圧縮機や基板など高額部品の故障が疑われる
・修理しても別の故障が続いている
・部品供給が終了している
・電気代が以前より高くなっている
・冷房能力が現在の用途に合っていない
・真夏に停止すると営業や業務に大きな影響が出る

筆者の経験上、10年以上使用した業務用エアコンで高額修理が必要になった場合、「修理費だけ」で判断すると失敗しやすくなります。今後の故障リスク、電気代、部品供給、業務停止リスクまで含めて比較することが大切です。

冷えない状態を放置するリスク

業務用エアコンが冷えない状態を放置すると、単に室内が暑いだけでは済まない場合があります。

電気代が増える

冷えない状態で設定温度を下げ続けたり、風量を強くしたりすると、機器は無理に運転を続けます。その結果、電力使用量が増え、電気代が高くなる可能性があります。

特に高圧契約の施設では、夏場の空調負荷が最大デマンドに影響することがあります。空調効率の悪化は、月々の電気料金だけでなく、契約電力にも関係する可能性があります。

故障が悪化する

冷媒漏れやファンモーター不良、圧縮機の異常などを放置すると、故障範囲が広がることがあります。早期であれば軽微な修理で済んだものが、放置した結果、高額修理や機器更新につながるケースもあります。

利用者・従業員の安全に影響する

夏場に冷房が効かない環境は、従業員や利用者の体調不良につながる恐れがあります。特に高齢者施設、病院、保育施設、工場、飲食店では、空調トラブルが事業運営上の大きなリスクになります。

業務用エアコンを冷えやすく保つための予防策

冷えないトラブルを防ぐには、日常的な管理と定期点検が重要です。

定期的にフィルターを清掃する

フィルター汚れは冷房効率低下の代表的な原因です。使用頻度が高い施設では、シーズン中も定期的に確認しましょう。飲食店や工場など汚れやすい環境では、一般的なオフィスより短い間隔での清掃が必要です。

室外機まわりを整理する

室外機の周囲に物を置かない、排気がこもらないようにする、落ち葉やゴミを除去するなど、排熱しやすい環境を保ちましょう。室外機の設置環境は、冷房効率に大きく影響します。

簡易点検・定期点検を実施する

業務用エアコンは、フロン排出抑制法への対応も必要です。環境省の手引きでは、業務用冷凍空調機器の機器ユーザーが日常的な管理として行う簡易点検の方法が紹介されており、室外機の異常振動・異常運転音、油のにじみ、熱交換器の腐食、室内機の霜付きなどがチェック項目として示されています。

法令対応の意味でも、冷えない症状を単なる不調として放置せず、点検記録を残しながら管理することが重要です。

まとめ

業務用エアコンが冷えない原因は、リモコン設定、フィルター汚れ、室外機の排熱不良、熱交換器の汚れ、冷媒ガス漏れ、能力不足、機器故障など多岐にわたります。

まずは、リモコンを確認し、運転モード・設定温度・風量・集中管理設定をチェックしましょう。

次にフィルターや室外機周辺を確認しましょう。それでも改善しない場合や、エラーコード、異音、異臭、水漏れ、霜付きがある場合は、専門業者への相談が必要です。

特に冷媒漏れが疑われる場合は、法令対応にも関わるため、自己判断での使用継続や冷媒補充は避けるべきです。また、設置から10年以上経過している機器や、修理を繰り返している機器では、修理だけでなく買い替えも含めて検討することをおすすめします。

業務用エアコンは、快適性だけでなく、従業員の働きやすさ、顧客満足度、施設運営の安定性に関わる重要な設備です。冷えない症状が出たら、早めに原因を切り分け、適切な点検・修理・更新につなげましょう。

エネトクは、これまで18,000社以上の企業様の省エネ・コスト削減の支援実績があります。業務用エアコンの修理や空調の清掃から定期点検まで実施できます。

ご興味のある方は、まずはお気軽にご相談ください。

関連記事

一覧へ戻る
無料相談 無料相談