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【要注意】2026年11月の電気料金値上げ!企業への影響と対策

エネトク編集部

エネトクは全国18,000件以上の法人様に省エネ・コスト削減の支援実績があります。あらゆる業種に対応できる専門性高いコンサルタントがエネルギーコストにまつわる様々なお悩みに合わせて、省エネのフルサポートをおこなっています。

2026年11月から、企業向けの電気料金が変わります。

北海道電力や東京電力、関西電力など、大手電力会社が相次いで料金改定を発表しました。今回の改定では、電気を使った分だけかかる「電力量料金」に加え、契約電力に応じて決まる「基本料金」も見直されます。

企業にとって気になるのは、結局いくら負担が増えるのか、という点でしょう。

特に工場や病院、介護施設、物流倉庫など、電力を多く使う施設では、単価のわずかな違いが年間の電気料金に大きく影響します。

ただし、すべての電力会社で同じように値上げされるわけではありません。契約プランによって改定幅は異なり、北陸電力のように今回の託送料金改定の対象外となるエリアもあります。

この記事では、2026年11月の電気料金改定について、大手電力10社の高圧・業務用電力の動向を比較します。あわせて、値上げの背景や企業が今から取り組める対策も紹介します。
※10月8日時点で公表されている情報を基に作成しています。随時更新していきます。

2026年11月から企業向けの電気料金が改定される理由

託送料金の見直しが今回の改定の大きな理由

今回の電気料金改定で押さえておきたいのが「託送料金」です。

託送料金とは、発電所で作られた電気を送電線や配電線を使って家庭や企業に届けるための費用のこと。普段、電気料金の明細で意識する機会は少ないかもしれませんが、電力会社が電気を供給するうえで欠かせないコストです。

2026年11月1日から、この託送料金が全国9エリアで見直されます。

背景にあるのは、送配電設備の維持・更新にかかる費用の増加です。送電線や変電所などの設備を維持するには、定期的な点検や修繕が必要です。資材価格や人件費、金利の変動も、こうした費用に影響します。

託送料金が変われば、小売電気事業者が負担するコストも変わります。その結果、企業が契約している電気料金にも影響が及ぶわけです。

なお、今回の託送料金改定は北陸エリアでは実施されません。ただし、北陸電力と契約していれば電気代が変動しない、という意味ではありません。燃料費調整額などによって毎月の請求額は変わるため、その点は区別しておきましょう。

大手電力10社の企業向け電気料金を比較

2026年11月の料金改定は、電力会社によって内容が異なります。

ここでは、法人向けの「業務用電力」「高圧電力」を中心に、基本料金と電力量料金の変更内容を見ていきます。

まず、基本料金は一般的に契約電力1kWあたりの月額単価、電力量料金は使用電力量1kWhあたりの単価です。

この2つを分けて確認することが大切です。電力量料金の値上げが小さくても、基本料金が大きく上がれば、年間の負担は想像以上に増えることがあります。

大手電力10社の2026年11月改定状況一覧

電力会社 主な企業向け契約 2026年11月の動向
北海道電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
東北電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
東京電力EP ベーシックプランなど 料金改定あり
中部電力ミライズ 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
北陸電力 業務用電力・高圧電力 今回の託送料金改定なし
関西電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
中国電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
四国電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり
九州電力 業務用電力A・産業用電力A 料金改定あり
沖縄電力 業務用電力・高圧電力 料金改定あり

※契約プランや更新時期によって適用内容・時期は異なります。

同じ高圧契約でも、電力会社によって料金の仕組みは違います。契約電力500kW未満と500kW以上で料金が分かれているケースもあれば、夏季とその他季で電力量料金が異なるケースもあります。

そのため、電力会社ごとの改定額だけで自社への影響を判断するのは早計です。現在契約している料金メニューと照らし合わせて確認しましょう。

北海道電力・東北電力の高圧料金改定

北海道電力では、業務用電力と高圧電力の基本料金・電力量料金が引き上げられます。

契約・料金項目 改定前 改定後 差額
業務用電力・基本料金(円/kW) 2,693.20 2,970.10 +276.90
業務用電力・電力量料金(円/kWh) 23.40 23.47 +0.07
高圧電力・基本料金(円/kW) 2,880.20 3,157.10 +276.90
高圧電力・電力量料金(円/kWh) 21.62 21.69 +0.07

※電力量料金は一般料金の単価。

ここで注目したいのは、電力量料金よりも基本料金の上昇幅です。

例えば、業務用電力で契約電力100kWの場合、基本料金単価の改定だけで月額27,690円の増加となります。電気の使用量を変えなくても、負担が増えるということです。

東北電力でも業務用電力の料金改定が予定されており、前回確認した資料では、基本料金が1kWあたり156.80円、電力量料金が1kWhあたり0.24円の引き上げとなっています。

こうした改定を見ると、電気料金への対策は「使う電気を減らす」だけでは足りないことがわかります。契約電力そのものを見直せないか、という視点も必要です。

東京電力・中部電力の高圧料金改定

東京電力エナジーパートナーは、2026年11月1日から高圧・特別高圧向けの料金に託送料金の変更を反映します。

ただし、東京電力には「ベーシックプラン」「市場調整ゼロプラン」「市場価格連動プラン」など、複数の法人向け料金メニューがあります。

料金の仕組みが異なるため、一律に「基本料金が何円上がる」とは言い切れません。現在の契約プランを確認したうえで、改定後の料金表と比較する必要があります。

一方、中部電力ミライズの「高圧電力第2種」では、以下の単価が公表されています。

料金項目 改定前 改定後
プランL・基本料金(円/kW) 1,352.74 1,494.13
プランL・電力量料金・その他季(円/kWh) 20.04 20.08
プランH・基本料金(円/kW) 1,738.26 1,879.65
プランH・電力量料金・その他季(円/kWh) 18.31 18.35

※税込単価。前回原稿の数値を引き継いでいます。

中部電力ミライズでは、プランLとプランHで基本料金・電力量料金の設定が異なります。

どちらが有利かは、施設の使用電力量や稼働状況によって変わります。単価だけを比較するのではなく、実際の電力使用データを使って年間の料金を試算したいところです。

北陸電力・関西電力の高圧料金改定

北陸電力については、今回の託送料金見直しによる2026年11月の料金改定はありません。

ただし、燃料費調整額などの変動は続くため、11月の電気料金が必ずしも10月と同じになるわけではありません。

一方、関西電力は、高圧・特別高圧向けの標準メニューを見直します。

契約電力500kW未満の「高圧電力BS」では、次の料金が公表されています。

料金項目 現行契約の改定前 現行契約の改定後 新たな契約条件の単価
基本料金(円/kW) 2,043.80 2,165.68 2,200.88
電力量料金・夏季(円/kWh) 16.68 16.85 19.22
電力量料金・その他季(円/kWh) 15.73 15.90 18.15

※税込単価。適用される料金は契約条件により異なります。

関西電力の場合、現在の契約に託送料金の変更を反映するケースと、契約期間満了後に新しい料金メニューを適用するケースを分けて考える必要があります。

「11月から改定」と聞くと、すべての契約で一斉に料金が切り替わると思いがちです。しかし、実際には契約更新のタイミングが影響する場合があります。

改定後の単価だけでなく、いつから適用されるのかも確認しましょう。

中国電力・四国電力の高圧料金改定

中国電力でも、託送料金の変更を反映した料金の見直しが行われます。

中国電力ネットワークが公表した高圧向けの平均託送料金は、1kWhあたり税抜4.62円から4.96円に上昇します。

ただし、この数字は送配電網の利用料金であり、企業が契約する「業務用電力」「高圧電力」の電力量料金そのものではありません。

実際の請求額への影響は、契約プランによって異なります。

四国電力も、2026年11月から託送料金の変更を反映します。

四国電力では、料金表記載の単価と託送料金単価を組み合わせて電気料金を算定するメニューがあります。そのため、料金表を見る際には、表示されている単価に何が含まれているのかを確認する必要があります。

ここは少しわかりにくいところですが、託送料金の上昇分を、そのまま電力量料金の値上げ額として扱わないことが大切です。実際の契約に適用される新旧料金表を比較しましょう。

九州電力・沖縄電力の高圧料金改定

九州電力でも、2026年11月1日から高圧・特別高圧向け料金の見直しが実施されます。

今回の改定では、託送料金の変更に加え、高圧以上の契約を対象とした燃料費調整単価の算定方法も変更されます。

従来は3か月間の平均燃料価格を用いていましたが、改定後は単月の燃料価格を反映する方式となります。

これは料金を考えるうえで見逃せない変更です。燃料価格の動きが、これまでより短い期間で電気料金に反映されるようになるためです。

なお、契約電力500kW以上は11月分から、500kW未満は12月分からの適用となります。

沖縄電力についても、高圧・特別高圧を含む料金の見直しが発表されています。

どちらの電力会社についても、基本料金や電力量料金の改定額に加え、燃料費調整の仕組みを確認し、毎月の電気料金がどのように変動するのかを把握しておくことが大切です。

電気料金の値上げは企業にどのくらい影響する?

基本料金の引き上げは契約電力が大きいほど負担になる

企業が今回の改定で特に注意したいのは、基本料金の上昇です。

電気料金を削減しようとすると、まず使用電力量を減らすことを考えるかもしれません。しかし、高圧契約では、契約電力に応じて発生する基本料金も無視できません。

例えば、北海道電力の業務用電力では、基本料金が1kWあたり276.90円上昇します。

契約電力100kWなら、基本料金単価の改定だけで月額27,690円の増加です。

さらに、電力量料金が1kWhあたり0.07円上がるため、月間3万kWhを使用する施設では月額2,100円の負担増となります。

合計すると月額29,790円、年間では357,480円の増加です。

もちろん、これは力率割引や燃料費調整額などを考慮しない単純計算ですが、料金改定が企業に与える影響を考える一つの目安になります。

電気料金の値上げに備えて企業が取り組むべき対策

電力契約の見直しは年間総額で比較する

電気料金の値上げに備えるなら、まず確認したいのが現在の契約内容です。

電力会社によって基本料金や電力量料金は異なります。また、同じ電力会社でも、基本料金を抑えたプランや電力量料金を抑えたプランなど、複数の選択肢が用意されていることがあります。

ただし、単価が安いからといって、必ずしも電気料金全体が安くなるとは限りません。

例えば、電力量料金が安くても、基本料金や市場価格調整額によって総額が高くなるケースがあります。

電力会社を比較する際には、過去12か月の電気料金明細をもとに、年間総額で試算することが重要です。

特に、高圧契約では季節や稼働状況によって電力使用量が大きく変動することがあります。特定の月だけで判断せず、1年間を通したコストで比較することをおすすめします。

デマンド管理によって基本料金を削減する

基本料金の上昇に備えるうえで、検討したいのがデマンド管理です。

高圧契約の多くでは、30分間の平均需要電力をもとに、最大需要電力が管理されています。

実量制の契約では、当月を含む過去12か月間の最大需要電力が契約電力に影響します。つまり、たった一度でも電力使用量が集中して最大需要電力が高くなると、その後の基本料金に影響する可能性があります。

例えば、複数の空調設備が同時に稼働する時間帯を調整することで、最大需要電力を抑えられる場合があります。

最大需要電力が下がり、契約電力の見直しにつながれば、基本料金の削減が期待できます。

電気料金が上がるからといって、すべての設備の使用量を一律に減らす必要はありません。電力を使うタイミングを見直すことも、有効な対策の一つです。

空調設備の運用を見直して電力使用量を削減する

工場や病院、介護施設、物流倉庫、商業施設などでは、空調設備の運用改善も検討したいところです。

業務用エアコンは長時間使用されることが多く、建物の用途によっては電力使用量の大きな割合を占めています。

空調の省エネというと、設定温度を変える方法が思い浮かびます。ただ、設定温度の変更だけでは、快適性や業務環境に影響することがあります。

そこで検討したいのが、空調設備の自動制御です。

例えば、複数の室外機の運転タイミングを調整したり、電力使用が集中する時間帯に一部の設備を制御したりすることで、消費電力や最大需要電力を抑えられる可能性があります。

また、電力使用状況を見える化すれば、どの時間帯に電気を多く使用しているのか、改善できる部分はどこにあるのかも把握しやすくなります。

空調設備の更新には大きな費用がかかりますが、既存設備の運用方法を見直すことで省エネにつながるケースもあります。

2026年11月の電気料金改定を機に電力コストを見直そう

2026年11月から、北陸エリアを除く9エリアで託送料金が見直され、企業向けの高圧・特別高圧料金にも影響が及びます。

今回の改定で特に注目したいのは、基本料金の引き上げです。電力量料金の上昇幅が小さくても、契約電力が大きければ年間の負担は無視できません。

一方で、すべての電力会社・料金プランが同じように値上げされるわけではありません。

まずは現在の電気料金明細を確認し、どの料金項目が、いつから、いくら変わるのかを把握することが大切です。

そのうえで、電力契約の見直しやデマンド管理、空調設備の自動制御など、自社に合った省エネ対策を検討してみてはいかがでしょうか。

電気料金の単価は自社で決められません。それでも、電力の使い方には見直せる余地があります。

値上げ分をそのまま受け入れるのではなく、今回の改定を電力コストの見直しにつなげたいところです。

エネトクでは、「新電力」や「EMS」など、様々な電力コスト削減に繋がるソリューションを提供しています。
まずは自社に合う省エネ方法を知りたいというご相談をお気軽にどうぞ。

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