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更新日:2023/11/02
【初級編】発電方法の種類、メリット・デメリットをおさらい!

私たちが当たり前に使用している電気は様々な方法で作られているのはご存知かと思います。
2015年に「パリ協定」が採択され、それ以降、世界中でカーボンニュートラル(温室効果ガスの排出を全体としてゼロとする)に注目が集まっっています。
その中でも再生可能エネルギー発電が進められ、日本でも2050年までにカーボンニュートラルを目指すことが宣言されました。
日本における主要な発電方法は主に火力発電、水力発電、原子力発電、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電の6種類あり、2021年度の総合エネルギー統計によると化石燃料による火力発電が72.9%を占めています(前年比では3.5%減)。
近年では日本におけるエネルギーの在り方も見直しされ、再生可能エネルギーの発電の割合も増えてきました。
細かく見ると数百にも及ぶ発電方法があると言われていますが、今回の記事では主要な発電方法それぞれのメリット、デメリットを解説していきます。
Contents
発電方法の種類
冒頭でも説明した通り、日本の主要な発電方法は以下のようなものがあります。
- 火力発電
- 水力発電
- 原子力発電
- 太陽光発電
- 風力発電
- バイオマス発電
他にも、二酸化炭素を排出しない水素エネルギーが近年注目を集めています。
水素エネルギーが注目を浴びた理由は「水素エネルギー」の将来性とは?で詳しく解説しているので読んでみてください。
では、それぞれのメリット・デメリットについて見ていきましょう。
発電方法のメリット・デメリット
火力発電
メリット
・燃料があれば、気候や周辺環境に左右されず安定的な発電が可能(変異的な大寒波は除く)
・エネルギー変換効率が良い
・発電量の微調整が可能
デメリット
・CO₂を排出する
・火力発電の燃料調達はほとんどを海外からの輸入に頼っているため、燃料費が高騰すると電気料金に影響する
水力発電
メリット
・CO₂を排出しない
・燃料費がかからない
・エネルギー変換効率が良い
・施設管理費用も含めてトータルコストが安い
・小規模の水力発電に期待が寄せられている
デメリット
・大規模なダムはこれ以上建設が難しい
・雨量に発電量が左右されるため天候の影響を受けやすい
原子力発電
メリット
・CO₂を排出しない
・安定的な発電ができる
・原料の調達を海外からの輸入に頼っているという点では火力発電と似ているが、ウランの産地は石油や石炭と比べて世界の広い地域に分布しているため、輸入先を分散させられるので世界情勢に変化が起きても価格や輸入量に影響が及びにくく、原料価格が安定している
デメリット
・事故があると漏れ出した放射線や放射性物質が周辺地域に甚大な被害を及ぼすリスクがある
太陽光発電
日本国内の再生可能エネルギーの中でもっとも発電割合が高いのが太陽光発電です。
エネトクでも多くの導入実績があります。
メリット
・CO₂を排出しない
・燃料費がかからない
・装置の故障が少ない
・多くの補助金や助成金制度がある
デメリット
・設置費用が高い
・エネルギー密度が低い
・天候に左右されやすい
導入事例:株式会社千代田輸送
風力発電
メリット
・CO₂を排出しない
・燃料費がかからない
・太陽光発電と違い、夜間や雨天時にも発電し続けられるためエネルギー変換効率が良い
デメリット
・騒音問題がある
・無風の場所には風車を設置できないが強過ぎる風が吹く場所では装置が壊れてしまうといった事情があり、装置の設置場所に限りがある
バイオマス発電
メリット
・カーボンニュートラル(植林や森林管理によって木々がCO₂を吸収する量とCO₂排出量を同じにすれば、CO₂排出量は実質0になるという考え方)の実現につながる
・循環型社会の実現に貢献できる
・地域の活性化につながる
デメリット
・廃材や生ゴミなどを燃料とするため、必ずしも同じ量の燃料が手に入るわけではないので燃料の安定的な調達が難しい
・発電施設が小規模になりがち
発電方法を知り、省エネを意識しよう
昨今の日本国内の電力供給量はひっ迫しており、それに伴う電気代の高騰、世界情勢から受ける燃料高騰の影響、脱炭素・カーボンニュートラル実現への表明、様々な状況下において各々が適切な判断を求められています。
日本のエネルギー資源の大半は輸入に頼っており、2019年度のエネルギー自給率は約12.1%と世界的に見てもかなり低い数値です。
発電方法やエネルギー事情を把握し、メリット・デメリットを踏まえた上で再生可能エネルギーを促進して行きつつ、安定的な電力の確保を目指していくべきだと考えます。
より詳細な記事は下記よりご確認ください。