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なぜ最終保障供給は市場連動型になった?概要や電気代への影響を徹底解説

なぜ最終保障供給は市場連動型になった?概要や電気代への影響を徹底解説

エネトク編集部

エネトクは全国15,000件以上の法人様に省エネ・コスト削減の支援実績があります。あらゆる業種に対応できる専門性高いコンサルタントがエネルギーコストにまつわる様々なお悩みに合わせて、省エネのフルサポートをおこなっています。

最終保障供給料金の値上げが大手電力各社で続々と行われています。

2022年9月1日より、最終保障供給はついに「市場連動型」をスタートさせ、「市場価格調整額」という新たな単価が追加されました。
これにより、エネルギー価格が高騰している現状では電気代の値上げに直結し、企業はコスト削減への対策を早急に進める必要があります。

今回の記事では新たに加わった「市場価格調整額」はどういうものか、料金にどう影響するのか、徹底解説します。

※「最終保障供給」については、【最新版】最終保障供給契約とは?概要とポイントをカンタン解説!で解説しているのでそちらも併せてご覧ください。

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なぜ最終保障供給は市場連動型になった?

最終保障供給の契約数が増大し、市場価格の高騰で電力会社の負担が激増したことが主な要因とされています。
最終保障供給の契約件数は年々増加、 2021年10月時点の契約件数は445件だったが、2022年3月には5,478件に増加。

そして2022年10月には45,309件まで増加しました。

出典:経済産業省 電力・ガス取引監視等委員https://www.emsc.meti.go.jp/info/public/pdf/20221101001.pdf
最終保障供給電気料金は標準電気料金単価に比べて1.2倍ほど増加されています。

しかし、燃料価格高騰においては、卸電力市場価格が高騰したことで一部の自由料金について標準メニューのみならず、最終保障供給料金よりも割高となり、需要家が自由料金よりも価格の低い最終保障供給料金を選択するという、逆転現象が発生しました。

本来であれば、新電力撤退による影響で一時的なセーフティーネットであるはずの最終保障供給だが、契約数が増加したことで、一般送電各社の負担が増大すると懸念されました。

そこで最終保障供給の電気料金の見直しについて、経済産業省は8月10日に一般送配電事業者9社から最終保障供給約款の変更届を受理し、2022年9月1日より電力量料金の中に「市場価格調整単価」が新たに追加されました。

市場価格調整額の内訳

以下が最終保障供給の電気量料金の変更前と変更後の内訳となっています。

【変更前】

最終保障供給料金=基本料金 + 電力量料金(従量料金±燃料費調整額) + 再生可能エネルギー発電促進賦課金

【変更後】

最終保障供給料金=基本料金+電力量料金(従量料金±燃料費調整額±市場価格調整額)+再生可能エネルギー発電促進賦課金

市場価格調整額市場価格調整単価×使用電力量

市場価格調整単価=卸電力取引市場価格+託送供給等約款の電力量料金単価-電気最終保障供給約款の電力量料金単価

託送供給約款の電力量料金単価は各電力会社によって決められるものですが、市場価格調整単価は、市場価格によって変動されます。

検針日の前々月21日~前月20日までのエリアプライスの実績値にもとづき算定された市場価格調整単価を当月の料金に適用します。

※エリアプライスとは、電力市場として区分される地域は、各地域の大手電力会社(旧一般電気事業者)が管轄する沖縄電力管轄を除いた9地域です。

各地域の価格差は隣接するエリア同士が連系線によって融通し合う電力量差異により生じるため計算を分けて行う必要があります。

これにより算出された約定価格のことをエリアプライスといいます。

まとめ

昨今の電気料金の高騰は、石炭や液化天然ガス(LNG)などの輸入価格高騰の影響による「燃料費調整額の値上がりや、寒波などによる「電力需要の増加」、「再エネ賦課金の値上げ」など、さまざまな要因によって起きています。

また、新型コロナウイルスやウクライナ侵攻などの世界情勢の影響も受けています。
そのため市場の回復については今後の見通しが立っていません。

さらなる電気料金の高騰が考えられます。
そんな現状の中、自身の負担を減らすためにも、節電を心掛けましょう。

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