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業務用エアコンの種類はこれだけ抑えておけば間違いなし
エアコンの適切な選定は、今後の業務効率を大きく左右する可能性があります。
せっかくエアコンを導入しても適正容量でなければ、思っていたよりも冷暖房の効果が実感出来なかったなんてことが起こる可能性があります。
そうなった場合、本来の正しい能力のエアコンではないため、作業環境は改善されず作業効率が上がることはありません。
しかし、適切なエアコンを選ぶことで作業環境が改善されネガティブな気持ちが減り、前向きに気持ちが向くことで作業効率が上がるかもしれません。
そうするためには、正しく業務用エアコンの知識をつける必要があります。
今回は、オフィス・店舗・工場などに特化した業務用エアコンの種類について紹介していきます。
Contents
業務用エアコンの種類はこれだけ抑えておけば間違いなし
業務用エアコンは下記を抑えておけば間違いないです。
業務用エアコン
まず、業務用エアコンとは、オフィス・店舗・工場など中小規模の空間で使われるエアコンのことです。
業務用エアコンの中でも室外機と室内機がセットになっているものがあり、それをパッケージエアコンと呼びます。
家庭用エアコンとの違いは、エアコンの馬力が異なり業務用エアコンのほうがより広い空間に適したエアコンになります。
馬力とは、エアコンの能力を示した目安です。
エアコンを選んでいくうえでその空間に適した能力か判断するために必ず馬力が必要となります。
「オフィス用」「設備用」の2つ
業務用エアコンを大まかに分けると「オフィス用パッケージエアコン」と「設備用パッケージエアコン」に分けられます。
オフィス用パッケージエアコン
その名前の通り、オフィスや店舗など一般的な空間に使われる業務用エアコンとなります。
1台の室外機に対して1台の室内機から設置ができ、家庭用に比べ広い空間に適したエアコンになります。
種類は、天井に埋め込むタイプのものから天井に吊るすタイプなど様々な方法があります。
あくまでも空間の冷暖房に適したエアコンのため直接風を当てることを目的としていません。
設備用パッケージエアコン
工場・倉庫・特殊な空間などそれぞれの状況に特化した業務用エアコンです。
そのため油・粉塵・過湿などに特化したエアコンになります。
通常のオフィス用では、そこまで特殊な環境に特化していないため本来の能力を発揮できない場合や故障の原因に繋がります。
1台の室外機に対して1台の室外機から設置が出来ます。
パッケージエアコンは主に3種類
パッケージエアコンをさらに3つに分けると、「ペア」「マルチ」「ビル用マルチ」に分かれます。
これは、単純に室外機の数によって変わってきます。
ペア
1台の室外機に対して1台の室内機のタイプのことを指します。
エアコンの台数が多くならない場合は、こちらのペアタイプがおすすめです。
デメリットとして、1台の室外機に対して1台の室内機のため台数が増えるほど室外機の数が増えます。
そのため規模が大きくなる場合は、マルチタイプ等がおすすめです。
マルチ
1台の室外機に対して複数台の室内機がつくタイプのことを指します。
エアコンを複数台設置する予定の場合は、室外機が1台のマルチタイプがおすすめです。
広いオフィスなど複数台のエアコンを1つの部屋で使っている場合などは、マルチタイプがよく使われます。
デメリットとして、すべての室内機が1台の室外機と連動しているため1台のエアコンの電源を落とすとすべての運転が止まってしまいます。
また室外機が故障等の不具合により可動出来なくなった場合、すべての室内機が使えなくなってしまうため注意が必要です。
ビル用マルチ
マルチタイプと同様に、1台の室外機に対して複数台の室内機がつくタイプのことを指します。
マルチタイプとの違いは、すべての室内機が連動していません。
そのため室外機は1台ですが、使用している室内機1台運転を止めたとしても他の室内機は連動せず可動し続けます。
また通常のオフィス用エアコンよりも馬力が高くより広範囲に適したエアコンになります。
複数に部屋に室内機を設置して各部屋で操作が出来るようにしたいときなどにおすすめです。
デメリットとして、マルチタイプ同様室外機は1台のため室外機に不具合が発生し可動出来なくなった場合すべての室内機は止まってしまいます。
業務用エアコンの最適な選定が必要
今までのことを踏まえると業務用エアコンでもそれぞれの特徴ごとに種類があることが分かったと思います。
業務用エアコンを選定するうえでは
- 環境(オフィスなのか、粉塵の舞う工場なのかなど)
- 空間の広さ(部屋は正方形なのか、長方形なのか)(エアコンの馬力から適正能力を調べる)
- エアコンをつける台数(ペアタイプなのか、マルチタイプなのか、ビル用マルチタイプなのか)
- 取り付け位置(真ん中なのか、隅なのかなど)
この4つを最低限決めたうえで選定が必要となります。
特に空間の広さについては、エアコンの馬力を左右するため注意が必要です。
業務用エアコンの種類(形状)と特徴
業務用エアコンの室内機の代表的なものを紹介します。
天井カセット形
業務用エアコンの中でも最も導入されている主流のタイプです。
オフィスや一般店舗などに多く使われています。
天井に埋め込むタイプのためエアコンよる天井の圧迫感がなく空間をすっきりとすることが出来きます。
また吹き出し口の数によっても種類があるためそれぞれの空間に適したエアコンを選定できる部分も魅力です。
デメリットとして天井に穴が開くことと天井裏のスペース確保が必要となります。
また高天井だと風が届かない場合があります。
天井カセット形4方向
吹き出し口が4方向あるタイプの天井カセット形です。
4方向から風を送ることが出来るためムラなく気流を部屋全体に送ることが出来ます。
そのためオフィスや店舗など広い空間に最適です。
天井カセット形2方向
吹き出し口が2方向あるタイプの天井カセット形です。
4方向に比べエアコン本体も細長くなります。
そのため細長い空間や廊下などに適しています。
天井カセット形1方向
吹き出し口が1方向のみのタイプの天井カセット形です。
1方向のみのため壁に近づけて設置が出来ます。
部屋の隅など限定した箇所にしか設置スペースがないときなどに使われます。
天井吊形
天井に直接吊り下げるタイプのエアコンになります。
学校やオフィス、一部工場などで使用されています。
天井に埋め込むタイプのような大きな穴をあける必要がありません。
そのため工事などに時間がかからず天井埋込タイプのエアコンより設置費用を抑えることが出来ます。
また天井埋込タイプのエアコンと違い吊りボルトなどを使用することで天井から浮かせて取り付けができます。
1方向のみの吹き込み口ですが、1台で最大10馬力相当の能力があるため遠くまで風を送ることが出来ます。
そのため高天井や細長い空間などに適したエアコンとなります。
デメリットとして、天井埋込タイプのエアコンとは違いエアコン本体が露出しているため室外機と繋ぐ配管などが露出してしまいます。
壁掛形
天井ではなく壁に取り付けるタイプのエアコンです。
見た目は、家庭用ルームエアコンと似ています。
しかし、業務用エアコンのため家庭用ルームエアコンに比べ高い能力があります。
主に店舗や規模の小さいオフィスなどに使われます。
最大のメリットは、取り付けやすいところです。
コンパクトで設置も簡単なため工事費用も天井埋込タイプや吊り下げタイプに比べ抑えることが出来ます。
デメリットは、規模の大きい空間になると能力不足になるため注意が必要です。
床置形
床に設置をするタイプのエアコンになります。
業務用エアコンの中でも最も設置が簡単のため工事費用も安く済ませることが出来ます。
主に工場や倉庫などに使われることが多いです。
また暖房に適した業務用エアコンでもあります。
暖房に適している理由は、暖かい空気は上に溜まりやすく、通常のエアコンですと天井や壁など高いところにエアコンを設置しているため作業をしている従業員のところまで暖かくなるまでに時間がかかります。
しかし、床置形のタイプは、床に設置をしているため、そのぶん下が暖かくなりやすくなります。
また、天井が低い場合などに選ばれることもあります。
デメリットとして、床に設置をするため床に設置スペースを確保する必要があり、エアコンが邪魔になる可能性があります。
ビルトイン形
吹込口にダクトを使用し複数の箇所に自在に風を送り込むことが出来るタイプのエアコンです。
本体は、天井に埋め込みダクトを使用して1つの室内機に対して2~4か所の吹出口を設置できます。
細かく区切られたオフィスなどに使われます。
デメリットとして、部材や工事費用が比較的高くなります。
また天井埋込タイプのため新設の際は穴をあける必要があります。
天井埋込ダクト形
ビルトイン形と違い吹込口と吹出口が本体と分離しているタイプのエアコンになります。
本体と吹出口、吹込口が分離していることで室内機を完全に見えないようにすることが出来ます。
そのため主にデザイン重視の店舗などに使われます。
また、これによりレイアウトに合わせた設置をすることが出来る部分も魅力です。
デメリットとして、部材や工事費用が日比較的高くなります。
また、室内機を天井に完全に埋め込むためメンテナンス等が難しくなります。
まとめ
今回、業務用エアコンの種類について紹介してきました。
仕事場では欠かせない業務用エアコンは、空間に合った選定が必要です。
本記事で紹介した内容を参考に、適切な業務用エアコンを設置しましょう。