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省エネNEWS

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更新日:2024/01/24

【農業従事者必見】ハウス農業で省エネ対策が必要な理由と節電に繋げるコツを解説

エネトク編集部

エネトクは全国15,000件以上の多種多様な法人様に省エネ・コスト削減の提供実績があります。事業用太陽光発電においてはシミュレーション・提案・補助金申請・設置工事までワンストップで実施。専門コンサルタントが屋根補修や電気工事など、様々なお悩みに対応し、省エネのフルサポートをおこなっています。

農業従事者にとって、ハウス農業のエネルギーコスト削減は、大きな課題となっています。

エネルギーコストの削減のためには、従来使用している機械の省エネ化が必須です。

省エネ化のための設備投資や作業機器の購入には一時的にコストがかかります。しかし、運営する農作業の環境に合わせて適切な投資を行うことで、長期的に考えると、省エネ化が格段に進み、エネルギーコストを大幅に削減できます。 

しかし、「エネルギーコストを抑えたいけど、どの設備に投資したらよいのだろう?」「農業における省エネ対策として今すぐ取り入れれることはあるのかな?」などの不安や疑問もあるのではないでしょうか。 

そこで、本記事ではハウス農業における省エネ対策と節電につなげるコツを解説します。 

ぜひ、ハウス農業にかかるエネルギーコストを抑えたい方は参考にしてみてください。 

農業におけるエネルギー使用量の現状 

農業におけるエネルギー消費は、大きく分けると下記2つになります。 

それぞれ順にどういったものが当てはまるのか、どのように省エネ化を行えるのか解説します。 

直接エネルギーの種類 

直接エネルギーとは、労働・農作業機械などの燃料・電力が当てはまります。一般的に想像するエネルギーの大半が直接エネルギーで、省エネ化を目指すときの重点です。 

直接エネルギーは日々の積み重なりで、大きなエネルギーコストとなってしまいます。1度に大きな削減にはつながりにくいので、様々なエネルギーから少しずつ削減し、省エネ化を継続していくことが大事です。 

間接エネルギーの種類 

間接エネルギーとは、肥料や農薬など資材生産のときに使用され、間接的に農地に投入されるエネルギーが当てはまります。また、ハウス(農業建築物)や農作業機械、圃場整備も間接エネルギーです。 

初期費用として購入時にかかる費用が高額ですが、自身が運営する農場に合ったものを選ぶことで、直接エネルギーを削減でき、省エネ化に繋がります。 

ハウス農業でのエネルギー使用量 

エネルギー消費量は計算方法によって大きくズレが出てしまいますが、今回は農林水産技術情報協会の調査結果を参考にします。 

分類 直接エネルギー 全体エネルギー
野菜
(トマト,イチゴ)
約14万~23万kW 約29万~46万kW
野菜
(きゅうり,ピーマン,メロン)
約70万~116万kW 約116万~662万kW
果物
(ぶどう)
約112万kW 約122万kW

(夏,秋切り:バラ,トルコキキョウ)
約1万~12万kW 約1万~17万kW

(冬,周年:バラ,菊,カーネーション,シクラメン)
約139万~290万kW 約186万~384万kW

特にメロン栽培では病気から守るため、土壌と種子に消毒が必要です。消毒のときに、蒸気や高熱が使用されるため、直接エネルギーを多く消費します。 

どの作業に多くのエネルギーを使用しているのかを理解することで、適切な省エネ機器を導入し、効率よくエネルギーコストを削減できるでしょう。 

農業に省エネが必要な理由とは 

農業において省エネが必要な理由は下記の2点があります。 

それぞれ順に詳しく説明していきます。 

地球全体の化石エネルギーの減少 

現在地球では石炭や石油などの化石燃料が減少しており、石炭は約120年、石油は約50年で枯渇すると予測されています。日本は火力発電で約73%の電力を賄っているため、電力供給が50年後以降に大幅に減少する可能性があります。 

農業分野でも省エネ化を行い、不安定な電力供給下でも安定した栽培・収穫が必要です。 

コスト削減を行い農業で儲かる仕組み作り 

コストが多くかかると、収益があっても利益はでません。現在、家族経営の農家から会社として法人化している農業従事者の割合が増加傾向にあります。 

会社の運営として農業を行うためには利益を出すことが重要で、現在高騰しつつあるエネルギーコストの削減=省エネ化が必要です。 

また、現在農業従事者の高齢化が問題になっているため、若い世代への就農のきっかけとなってもらうためにも儲かる仕組みづくりは外せません。 

ハウス農業における効果的な省エネ方法 

ハウス農業における具体的な省エネ方法について4つ紹介します。 

太陽光パネルの設置で発電 

省エネ化をおこなって使用する電力を減らす考え方だけではなく、使用できる電力を増やすという考え方も大切です。電力を増やす方法の1つが太陽光パネルの設置です。 

ハウス農業は広大な敷地で行われるため、ハウスの屋根に太陽光パネルを設置することで電力を生産し、農作業における電力供給に活用できます。 

農林水産省は「営農型太陽光発電システムフル活用事業」として、太陽光を農業生産と発電の両方での活用を推進しています。この事業はハウスだけではなく、露地栽培でも可能です。農地に支柱を立て上部空間に太陽光パネルを設置することで、農業生産と発電の両方に太陽光を活用できます。 

太陽光発電設備や定置用蓄電池のような電力エネルギーに関する設備は、国から補助金が出る場合もあるので、十分確認してから購入・申請するようにしましょう。 

地熱を利用したヒートポンプで熱エネルギーを効率的に活用 

ヒートポンプはハウス外の空気と電気を使用して、空気を膨張・圧縮させ室内の冷房・暖房・除湿を行うことができる機械です。使用する電力以上のエネルギーを得ることができるため、省エネ対策として利用できます。 

ハウス農業における加温栽培は、石油燃料を多く使用するためエネルギー高騰化の影響を受けやすいです。ヒートポンプの価格は高く、燃油暖房機の35倍かかるため、暖房をヒートポンプだけで賄おうとすると、初期投資がとても高くなります。 

手軽に省エネ化を目指すためには、従来の燃油暖房機とヒートポンプをうまく組み合わせて使うことで、石油燃料の使用量を削減できます。エネルギー高騰化の影響を受けにくくなり、安定したコストでの栽培が可能となります。 

ウォーターカーテンで保温効果を活用 

ウォーターカーテンとは、ビニールハウスの外張りと内張りカーテンの間に散水することで、カーテンを通して室内空気との熱交換を行う仕組みです。特に夜間や冬期は地下水の温度が気温よりも高いため、ハウス内からの放射熱を防ぎ加温します。暖房の負荷を減らすことができるため、加温に必要なエネルギーが少なくて済み、省エネに繋がります。 

比較的低温でも栽培できるハウスいちご栽培で使用されている場合が多く、ウォーターカーテンのみで無加温栽培をおこなっている例もあります。また、ハウスの大きさ・形状はどのようなタイプでも導入可能で適用性が高いです。 

また、地下水を多く利用するため、豊富な水源がある場所で、排水システムを確立させることが必須条件です。導入検討時は、立地調査を十分に行うようにしましょう。 

木質系燃料で高温を保つ 

木質系燃料とは、木材を燃料として利用することで、カスケード利用した木材を使用します。カスケード利用とは木材を建築材として利用後、ボードや紙として使われたのち、最終段階として燃料に利用されることです。繰り返し利用された木材であるため、新たな伐採を必要としません。 

実際に岡山県の農場では木質バイオマス発電所を併設し、電気だけではなく、発電中に生じた蒸気やCOも浄化して作物の栽培に活用しています。また、電力が余ったときは電力会社に販売しており、エネルギーで利益を生み出しています。 

木質系燃料は供給が安定しているため、コストが上昇する可能性は低いです。また、木々の成長中にCOを取り込むため、燃焼させてもカーボンニュートラルな素材として、環境にやさしいです。 

今後、木質系燃料の使用量は化石燃料に代わって徐々に増加していくと考えられるので、早い段階で、農業に活用することをおすすめします。 

ハウス農業におけるおすすめの省エネ設備3選 

ハウス農業におけるおすすめの省エネ設備を3つ紹介します。 

順番に解説します。

空調システムの点検・設置 

ハウス農業では温度・湿度管理が重要なため、エアコンなどの空調システムが欠かせません。毎日使用していると、少しずつ汚れがたまって稼働能力が落ち、無駄なエネルギーを必要とします。定期的に点検や掃除を行い、少ないエネルギーで効率よく空調をおこないましょう。 

ハウス全体の空気が均一になり、作物の生育コントロールを正確におこなえる換気扇・循環扇の設置がおすすめです。広いハウスにエアコンのみで管理してしまうと、ハウス内の温度にムラができ、作物の生育状況にも影響が出てしまいます。 

また、空調システムも年々性能が高い機器が発売されています。ハウスに機器を設置してから年数が経過している場合、最新の設備と性能を比較・検討してみましょう。長期的に考えると、買い換えたほうが少ない電気代で済む効果を期待できます。 

日々の清掃から省エネ化に向けてできることはあります。定期的な清掃・点検で、省エネ化を目指しましょう。 

空調システムについて詳しくはこちら▼

内張カーテンの設置 

内張カーテンは、主に遮光・遮熱・保温・吸湿・透湿を目的に利用されます。 

内張カーテンの設置で気密性が高まり、夜間や冬期の熱エネルギーがハウス外に逃げにくいため、暖房費の削減と省エネにつながります。 

高い効果を得るためには、カーテンを1層だけではなく、2層、3層と増やすことが有効です。カーテンの選び方は様々で、1層目と2層目で異なる目的を持ったカーテンを使うと複数の効果を得ることができます。一方で、同じ目的のものを選ぶと効果を高めることができます。 

カーテンは色や素材によって目的が異なるため、栽培作物に応じて選ぶようにしましょう。適切なカーテンを選ぶことで作物の栽培環境が制御しやすくなり、収量の増加や品質の向上が期待できます。作物だけではなく、働き手にとっても快適な環境です。 

省エネによるエネルギーコストの削減と、作業効率が上がる労働環境の整備の両立を目指しましょう。 

LED照明の設置 

ハウス農業では光量を調節して、栽培の促進や抑制を行うため、照明を建物内に設置する場合が多いです。 

LED照明は、主に下記4つの理由でハウス農業に活かすことができます。 

電気寿命と発熱効率について、白熱電球と蛍光灯と比較してみます。

比較項目 LED照明 白熱電球 蛍光灯
電気寿命 約40,000時間 約1,000~2,000時間 約6,000~12,000時間
発熱効率 100~150lm/W 10~20lm/W 60~110lm/W

LED照明は、光らなくなる前に部品の劣化により少しずつ明るさが落ちてきます。そのため、寿命は「新品のときより明るさが70%落ちるまでの時間」です。 

電気を光に変えるため、熱を光に変える白熱電球や蛍光灯より発熱量が少ないです。また、赤外線をほとんど含まないため、光を当てることによるハウス内の温度上昇がほとんどありません。余分に冷房を使わなくてよいので、省エネに繋がります。 

白熱電球と蛍光灯は熱を光に変えるため、低温環境では発熱効率が著しく落ちてしまいます。LED照明は、半導体であるため-20度まで発熱効率を落とすことがないため、夜間や冬期の光照射にもおすすめです。 

LED照明について詳しくはこちら▼

ハウス農業の省エネ成功事例 

ハウス農業において、実際にどのようなシステムを取り入れて省エネを成功させているか具体的に紹介します。 

スマート農業の導入による成功 

近年「スマート農業」という言葉が広まり、農業分野においてもICT技術の活用が進んでいます。 

オランダは国土が九州程度で広くなく、海より低く岩塩が混ざっている土地が約3分の1程度あり、農業に向いた国ではありません。しかし、2011年度には農産物の輸出額が世界2位という農業大国です。ICT技術を有効に用いたことで、トマト栽培の場合、日本の単位面積あたりの収穫量の5倍以上です。 

具体的には、ハウス内各所に設置したセンサーにより、温度や湿度、光量、光合成に必要なCO2の量、風速を検知します。検知したデータを基にコンピューターが最も効率よく光合成ができる方法を算出し、天窓の開閉や水やりの回数や量など環境整備をおこないます。 

適切な環境を算出して生産性を上げるため、エネルギー利用の無駄がないです。さらに、発電所を併設し発電で生じた熱やCO2も利用もしています。 

オランダの施設園芸にかかる2009年のエネルギー消費量は1990年の約半分になっており、ICT技術の活用が省エネ化のポイントです。 

省エネ機材の導入による成功 

国内でも「植物工場」と呼ばれる内部環境をコントロールし、閉鎖的もしくは半閉鎖的に栽培を行うハウス農業が広がっています。 

実際に植物工場向けに開発されたLED照明を導入したことで、リーフレタスを栽培する消費電力が25%以上削減され、収穫量は1.5倍増加したというデータがあります。 

省エネ機材を導入することで、エネルギーコストを削減し、さらに適切な管理による生産性の向上が可能です。 

まとめ 

自身の農場の現状を正しく理解し、適切な資材設備を行うことで、ハウス農業における省エネ化は実現できます。省エネ化はエネルギーコストの削減に繋がり、地球に優しい産業として、利益を出しながら発展していくでしょう。 

今すぐ始められるものから、長期的なシステム作りが必要なものまで紹介させていただきました。5年後、10年後の日本の農業未来を見据えて、活用していただけると幸いです。 

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