「３分でわかる」デマンド監視装置でなにができるの？

「デマンド監視装置」というものを使っているがいまいち効果が出ているかわからない

「デマンド監視装置」の案内が来たがどんなメリットがあるか知りたい

こんな悩みにお答えします。

デマンド監視装置とは、電力を使いすぎるとブーブー音が鳴ったり、するあれです。

高圧電力契約施設の方はデマンド監視装置を付けている方も多いのではないでしょうか。

しかし、弊社のお客様からデマンド監視装置が付いているがどんなメリットがあるかわからずシステム料だけ払っている。または、結局効果が出ている気がしないという声を多く聞きます。

そこで今回はデマンド監視装置はどういったが効果があるのか？デマンド監視装置の活用方法を知りたい方必見の内容です。

デマンド監視装置の主な機能

デマンド監視装置の主な機能は以下の4つです。

• デマンドの把握

• 警報機能

• データの見える化

• 負荷制御機能

順番に解説します。

デマンドの把握

電力使用の瞬間値を監視し、30分間の平均使用電力（デマンド値）を記録します。これにより、契約電力を超過するリスクを把握できます。

警報機能

設定した目標値を超えそうになると、警報やランプ、メールなどで通知します。これにより、事前に対策を講じることが可能です。

データの見える化

電力使用量のデータを収集し、パソコンやモニターで視覚化することで、使用状況を管理しやすくします。データの見える化、電力の見えるかについて詳しくは電力の見える化は必要？メリット・デメリット、成功事例を解説の記事をご覧ください。

負荷制御機能

一部のデマンド監視装置には、自動で負荷を制御する機能があり、設定したデマンド値を超えないように機器を自動的に停止させることができます。

似たサービスにデマンドコントローラーやエネルギーマネジメントシステムがあります。

エネルギーマネジメントシステムについてはエネルギーマネジメントシステム（EMS）とは？メリットや種類まで徹底解説をご覧ください。

これにより、契約電力の超過を防止します。

デマンド監視装置が普及している背景

まず第一に、近年、電気料金が上昇していることが、企業や施設におけるコスト削減の必要性を高めています。

そして、環境問題への関心が高まる中、企業は脱炭素への取り組み推進、環境に配慮した経営体制を強化する必要性が高まっています。

デマンド監視装置を導入することで、電力使用の見える化が実現し、無駄な電力消費を抑えることが可能になります。これにより、CO2排出量の削減にも貢献できるため、企業の社会的責任（CSR）を果たす手段としても注目されています。

導入のメリット

デマンド監視装置を導入することで、以下のようなメリットがあります。

• 電気料金の削減

• 省エネ意識の向上

• 運用管理の効率化

電気料金の削減

このために導入されている方が多いのではないのでしょうか？

省エネ意識の向上

使用状況を可視化することで、従業員の省エネ意識が高まります。
従業員は自分たちの電力消費がどのように行われているかを理解しやすくなります。

これにより、無駄な電力使用を避ける意識が高まり、日常的に節電を心がけるようになります。

と理想郷な文言を並べてみましたが、実際難しくないですか？

悲しいかなそこまでの意識を持ってくれるスタッフは多くないのが現状で、省エネ意識が高まると期待して導入したもののあんま変わってない失敗に終わった方が多いようです。

運用管理の効率化

デマンド監視装置を通じて、電力使用のピーク時間帯を把握し、適切な運用管理が可能になります。

デマンドコントローラーとの違い

デマンド監視装置と似た機能を持つ「デマンドコントローラー」というものがあります。似た機能を持ちますが、以下の点で異なります。

• 機能の違い

• 自動制御の有無

機能の違い

デマンド監視装置は、デマンド値を監視し、警報を出すだけですが、デマンドコントローラーはリアルタイムでデマンド値を調整し、必要に応じて自動的に機器を制御できます。

自動制御の有無

デマンドコントローラーは、設定したデマンド値を超えないように自動で負荷を調整しますが、デマンド監視装置は手動での対応が必要です

デマンド監視装置の仕組みと機能

電力データのリアルタイム監視

デマンド監視装置は、電力メーターやセンサーと連携し、リアルタイムで電力使用状況をモニタリングします。これにより、過剰な電力使用を検知し、警告を発することが可能になります。

アラート機能とデマンド警報

設定したデマンド値を超えそうになると、警報やアラートを発して注意喚起を行います。これにより、従業員が適切な対応を取ることができ、電力使用の急増を抑えることができます。

デマンド制御との連携

デマンド監視装置は、空調設備や生産機器と連携し、自動的に電力消費を調整することが可能です。例えば、一定のデマンド値を超えそうな場合、一部の機器を一時的に停止することで電力使用を抑えます。

デマンド監視装置の導入費用

デマンド監視装置を挿入する際にはいか3つの費用が掛かります。

• 初期費用
• 月額サービス料
• 工事費用

初期費用

デマンド監視装置の導入にかかる初期費用は、通常30万円程度から始まります。具体的な金額は、装置の機能や設置条件によって変動します。

月額サービス料

一部のサービスでは、月々の監視サービス料が発生することがあります。例えば、月額3,850円（税込）でデマンド監視サービスを提供するケースもあります

月額サービス料の中身は一般的にデマンド監視装置の費用、警報システム、カスタマーポートが含まれていると言われています。

工事費用

標準的な設置工事は無料で提供されることが多いですが、特殊な工事が必要な場合は別途費用が発生することがあります。

クラウド型とオンプレミス型の2種類ある

デマンド監視装置はクラウド型とオンプレミス型の2種類あります。それぞれ特徴があり、クラウド型は導入コストが低く、遠隔監視が可能です。オンプレミス型は、セキュリティが強固で、自社サーバーで運用可能です。

コストと導入ハードル

デマンド監視装置の導入には一定のコストがかかりますが、長期的に見れば電気料金の削減による投資回収が可能です。事業規模に応じた適切なシステムを選ぶことが重要です。

デマンド監視装置の効果の目安

デマンド監視装置の導入による年間のコスト削減額は、企業の電力使用状況や契約内容によって異なりますが、一般的な目安として年間で約25万円から29万円程度のコスト削減が期待できるケースが多いです。具体的には、事務所ビルでの削減額が約29万円、学校で約25万円、老人介護施設でも同様の削減が見込まれています。

また、デマンド監視装置は、電力使用のピークを抑えることにより、契約電力を適正な水準に調整します。例えば、デマンド値を10kW下げることができた場合、業務用電力で約19万円、高圧電力で約15万円の削減が見込まれます。

まとめ：デマンド監視装置の導入で電力コスト削減を実現しよう

デマンド監視装置は、企業の電力使用を効率的に管理し、コスト削減や省エネを実現するための重要なツールです。

導入することで、電気料金の削減や省エネ意識の向上が期待でき、デマンドコントローラーとの組み合わせにより、より効果的な電力管理が可能になります。